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Canon 7 レンジファインダーの分解

キャノン7は、キャノン製レンジファインダーの最後期につくられたモデルです。露出計が電池化されたキャノン7sもあります。

・トップカバーの分解

・ファインダーの清掃

・底板の外し方

・二重像の合わせ方

・低速シャッター不良の改善

以上を解説します。

※体験教室用のまとめ記事です。修理依頼を頂いた場合と異なり精度より簡単を優先してます。

 

トップカバーの分解

分解の際には、シャッターをバルブ、ASAを400にします。

これ以外だと、シャッターダイヤルが外せません。

露出計の目盛りの11が少し隠れるくらいの位置です。この位置は分解清掃中にずれやすいので覚えておいてください。

巻き戻しクランクと下のワッシャーを外します。

巻き上げレバーを外します。

カニ目のカバーとる→レバーを上に抜く(金具は乗せたままでOK)

レリーズロック用のダイヤルを外します。

側面のイモネジ3本を外して上に抜きます。

シャッターダイヤルを外します。

側面3か所の穴の奥にイモネジがあります。

なおBのASA400以外だとイモネジが見えません。

シャッター速度1と2の間にあるネジは抜いて下さい。

他の2つは緩めますが、緩めすぎないのがポイントです。*2,3回まわす程度

緩めすぎるとネジの頭が内部のASA感度の文字盤に引っかって抜けません。馴れないと少し加減が難しいと思います。

ASA感度の文字盤は、指標の少し下に "21" があるのが正しい位置です。

分解中にずれるので覚えておいてください。

中央に茶色い板バネが入っています。バネは外側が下がっているので戻すときは表裏を注意して下さい。

文字盤ともに上に引き抜いて外します。

シンクロ接点を外します。

内側のカニ目を回して外す→外側のパーツを取る。

逆サイドの側面のネジを外します。

分解に必要なパーツはすべて外したので、トップカバーを上に引き抜きます。

 

ファインダー清掃

アイピースの左下のネジを外すと、外側の接眼レンズが取れます。

ファインダー前面のカバーを外します。
横からマイナスドライバーを入れて上にはがします。

ファインダーカバー下の隙間に、カビが発生していることが多いのでよく清掃して下さい。

 

その他、中央にある反射鏡やトップカバーの集光部の内側など清掃する部分は多々あります。

目を近づけてファインダーを覗くだけでなく、少し離して覗くことでファインダーの内部の汚れが確認しやすくなります。

底板の外し方

ネジ2本とカニ目のネジを外します。

下にワッシャーがあるので回収しておいてください。

二重像の合わせ方

 

上下を調整するときは、シャッターダイヤルそばのカニ目のカバーを外します。下に押しネジがあるのでマイナスドライバーで調整できます。

トップカバーを開けた状態だと画像の矢印下のネジです。

左右は、ファインダー横のマイナスネジのカバーです。同じく下に押しネジがあるのでマイナスドライバーで調整できます。

同じく分解した状態だと矢印上のネジです。

二重像は分解せずとも調整できますが、トップカバーを外すのならば、その時に調整するほうが楽です。

低速シャッター不良の改善

 

しっかり治すのならば、外カバーを外してからスローガバナーを清掃しますが、症状軽い時の荒業的な治し方を紹介します。

マウント内部のカバーにわずかに隙間があります。そこから揮発性の溶剤を流し込んでください。

 

 

 

以上キャノン7の分解とメンテナンス方法の紹介でした。